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ロシア、サンクトぺテルブルグで演劇の演出を学んでいます。ロシアの演劇学校の授業内容。さらに、ロシアを中心としたヨーロッパ演劇の現状についてお伝えします。
関西への旅と九州大学ソーシャルアートラボ、キックオフフォーラム(6月13日)
6月5日から6月10日まで関西に滞在して、日本の演劇の現状を調査するために舞台を5本観劇しました。

6月13日(土)に九州大学、大橋キャンパスで開かれる「九州大学ソーシャルアートラボ、キックオフフォーラム」に参加するために意見を書きました。
参考サイト:
http://www.sal.design.kyushu-u.ac.jp/kick_off.html
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H24/H24HO049.html

九州大学ソーシャルアートラボ、キックオフフォーラムに期待すること

日本では芸術分野の中で特に演劇の実演家や制作者のための体系的な人材育成がとくに他の先進国と比較して100年単位で大きく後れを取っています。他の韓国、中国、台湾など東アジア諸国と比べても演劇人材育成は大きく遅れています。
おそらく明治政府の時代から東京芸術大学も含め公立の演劇大学や演劇学校が存在せず、体系的な演劇人材育成が行われなかったことが原因だと思われます。
演劇は約2500年前の古代ギリシャ時代から現在とほぼ同じ形で存在する人類にとって最も重要な芸術の一つです。シェイクスピア、モリエール、ゲーテ、チェーホフ、アーサー・ミラーなど欧米の先進国は劇作家の対話を一般の初等・中等教育でも国語や演劇の時間に読み、演ずることによって、このような古典、ルネッサンス、近代劇作家の言葉を市民が使う対話のモデルとしてきました。ドイツのルネッサンス期の劇作家シラーは劇場を市民の道徳教育を完成させる場所として、大学の上に設置しなければならないと『ハンブルグ演劇論』の中で言っています。つまり欧米では劇作家の言葉が市民の対話のモデルとなってきたのです。フランスのコメディー・フランセーズは1年のうち毎日365日、フランスのルネッサンス・近代劇を上演し続けるという劇場政策を持っています。
日本でも2012年に施行された劇場、音楽堂等の活性化に関する法律において国と自治体が演劇の実演家・制作者などの人材育成を行うための施策を策定し実施する義務があると規定されています。
このフォーラムでは日本地域の福岡でも市民の対話のモデルとしての演劇を確立するためにどのような実演家と制作者の育成が可能か本質的な対話や議論を期待します。
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