fc2ブログ
ロシア、サンクトぺテルブルグで演劇の演出を学んでいます。ロシアの演劇学校の授業内容。さらに、ロシアを中心としたヨーロッパ演劇の現状についてお伝えします。
2011年観劇回顧
以下の文章は演劇批評誌シアターアーツの年間回顧のために書きました。

日本では大震災が起こり、様々な政治・経済の問題が明るみになった。また中東・ロシアで民主化に向けた大規模な市民運動が起き、南欧では経済破綻による官僚や政治家に対する批判が起こった1年だった。このような世界の大きな問題をどう演劇が映し出すことができるか問われた1年だった。ロシアに住んでいるが、ロシアの民主化の動きにロシア演劇はほとんど影響を与えたと言えない。残念ながらロシアではインターネットの方が民主化運動に対して影響力があった。政治に対して無関心に見えたロシアの知的中産階級も30,40代を中心に政治や大企業の腐敗に対して強い不満を持っていたのだということが分かった。演劇の世界では、シュタイン、ドーディン、シェーロー、ムヌーシュキン等の巨匠が格の違いを見せつけた年だった。しかしドーネラン、タールハイマー、ムアワッドの舞台では俳優が役を生きるエネルギーが巨匠たちの舞台に拮抗していた。
スポンサーサイト



コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック